ライブハウスのマナーで場所取りやモッシュとダイブへの対応方法
ライブハウスやホールにコンサートで行く時に場所取りやモッシュ、ダイブ、たれ幕
と紙のボードとかの持ち物、ドリンクの扱いなどのマナーについて当サイトでは
多くの読者の方たちからご相談やご質問を頂いています。そこで、こちらの記事では
ライヴハウスとホールで会場の入り口を通過して入場した後に知っておかないと
危険性がある、気をつけて守るべきマナーに関して、開演前の時点から順に時系列で
お伝えします。ケガなどで嫌な思いをしないで済むように参考にされて下さい。
目次
ライブハウスで知らないと危険なマナー
ホールはスタンディングのライヴハウスと比べると指定席の座席があって、マナーに
ついてはゆるい世界になります。逆に、立って観てはげしく混むようなハコの
場合には、開演前と公演中、終演後のそれぞれに細かく常識的なマナーが存在します。
また、席が用意されているライブハウスでは入場した後のマナー的なルールは
ホールのケースとほぼ変わらずに穏やかな環境です。というわけで、箱とコンサート
ホールでの状況を比較しながら、必要なマナーを具体的に説明していきます。
開演前
ライヴ会場に着いて入場を済ませたら、ライブ用の服装に着替えて準備をしましょう。
特にスタンディングのライヴハウスで前方の混雑するエリアに行きたい時には
どのような格好が良いのか?はマナーとして決まってます。ハコの中であまり混んで
はいない横(わき)や後ろにいて静かに観る時や、ホールに行く場合を含めて
どのような服装が望ましいか?は下記 ↓ の記事で紹介されています。箱で前の方へ
行きたい人は軽装になってアクセサリーやメガネ、時計などを外しましょう。
ワンドリンクについての作法
ライヴでのマナーとしては初歩的なことですが、ドリンクの扱いについて少し触れて
おきます。一般にホールではドリンク代を請求されることはありません。
ワンドリンク代を払う理由
でもライブハウスでは『 ワンドリンク代別 』などとチケットに書いてあったりして
500円(税込)の支払いを求められる場合が多いです。何故チケットの代金と別に
ドリンクをライヴハウスで買わされるの?と疑問に思われた読者の方たちもいるよう
なので説明しておきます。これは、大抵は500円に設定されているドリンク代が
ハコの経営者や出演するグループの人たちの利益になるからです。観客の皆さんから
チケット代とは別にちょっとずつ協力をしてもらうという仕組みになっています。
任意ではなくて入場をする時に支払いを求められることについては納得をしてあげて
ほしいです。箱やライブによって金額は300~600円などと異なっています。
大抵はライヴハウスの後ろのスミなどにドリンクコーナーがあって、500円を払って
ドリンクの引き換え券(チケット)やコインなどを受け取って、交換します。
このドリンク代は請求されないケースもあって、チケットの代金に含まれている場合
もあります。あとまれにですが、チケットに何も書いてないのにワンドリンク代を
求められることもあり得ます。だからよく知らなくて慣れていないハコではドリンク
代について問い合せておくと良いです。また、ここで100円玉5枚や、お釣りが出る
紙幣を出したりすると入り口の担当者が対応するのに時間がかかってしまい、観客の
皆さんもお金をしまうのに手間取ってしまいます。例えば、入場の列が複数ある
ケースでそれをヤラカシてしまうと、あなたがいる列だけが他の列よりも進行が遅く
なってしまい、後ろの人たちに迷惑をかけることになってヒンシュクを買うので
注意して下さい。特にチケットの整理番号が早い時には、周りも気合いが入っていて
テンパっていたりするので、待機列の皆が早く入れるように配慮をして下さい。
あと余談ですが、複数のバンドが共演する対バン形式のライブでは入り口でチケット
を見せて係員に半券をもぎってもらって箱に入場する時に
『 今日は誰を見に来ましたか? 』
『 推してるバンドは何ですか? 』
などとスタッフから聞かれる場合があります。これは、あなたの返答をそのグループ
の売り上げ(収益)としてカウントして集計するために質問をしています。
だから無邪気に『 今日は全部、楽しみなんだよね~♪ 』などとは言わないで、応援
しているお目当てのアーティストの名前をハッキリと答えてあげましょう。
飲料の内容としては生ビールや、カシスオレンジなどのカクテル類、水やウーロン茶
などのソフトドリンク類とか色々とあります。ドリンクを受け取るタイミングは
基本的には自由です。因みに『 ワンドリンク代別 』や『 ドリンク代込み 』などと
チケットに書かれている場合には、ライヴハウスでは飲食物の持ち込みが禁止に
なっているケースが多いです。ライブ会場によっては簡単な手荷物検査をされる時も
あります。飲料を持ってると没収(回収)されたり、またはその場で全て飲んで
下さいとなったりします。ハコでの持ち物検査のやり方は下記 ↓ の記事でまとめて
ありますので、どのような感じになるのか?知りたい方は参考にされて下さい。
ドリンクを飲むのはいつ?
ドリンクはプラスチックや紙のコップで渡される場合とペットボトルのケースもあり
ます。例えば、生ビールなどはコップのことが多いですが、開演前にコップを
持って前の方へ行くと飲んだ後にゴミになってしまって邪魔です。あまり混んでない
ライブではゆっくりと飲みながら観ていても問題は無いですが、混雑している
公演中にコップで飲み物を飲んでるのはマナー的にアレですし、こぼして周りに迷惑
をかけたりして色々とトラブルになってしまう可能性もあります。開演の前に
全てを飲んでしまうべきです。それからライヴの前に飲み物を交換していると、その
時間の分だけ前方の場所へ行くのが遅くなって焦り、良い位置を逃してしまう
デメリットもあります。特にチケットの整理番号が早い時には注意して下さい。以上
の理由から、特にせまいハコでは終演後に交換するのが安全です。ただし、箱に
よってはドリンクのコーナーにスタッフがいなくて、テーブルの上にペットボトルが
置いてあるだけだったりします。それで終演の後には飲料が片づけられていて、
もうチケットと引き換えができない場合もあります。ワンドリンク制と決められてる
ライブハウスでは、行く前に飲食物に関係するルールを確認しておきましょう。
たれ幕やボード、うちわなど
たれ幕とボード、うちわなどはライヴハウスよりホールで多いです。持ち込みを許可
されているライブ会場以外には持って行かないで下さい。これらを胸の高さより
上にかかげていたりすると、後ろにいる観客の人たちはステージが見えづらくなって
しまって確実に迷惑です。スタンディングのハコではほぼ全てが禁止になります。
応援する気持ちの表れとしてこれらのグッズを手作りなどで持って行きたいと考える
ことは理解できます。しかし、コンサートの運営者側から許可されていない限り
- サイリウム(ペンライト)
- たれ幕・横断幕
- 紙のボード(プラカード、スケッチブックなど)
- うちわ・せんす
- ぬいぐるみ
- 造花・生花
- 旗(フラッグ)
などを持って行ってライヴで応援に使うのはひかえて下さい。演出のジャマになって
しまう面があります。因みに箱でやると、かなりヤバいです。時計やラババン、
リスバンを身につけることは問題ありません。ただし、時計は金属の部品が含まれて
いるのでゲキ混みな最前のゾーンでは一応、安全のために外しておくべきです。
ライヴ中
ライブが始まった後、公演中のマナーはけっこうデリケートで色々と知っておくべき
です。ホールよりライヴハウスの方が多くのことに注意が必要になります。
その一方、ライブハウスで座席がある場合には、ホールと同じような環境になるので、
演奏中のマナーもそんなにシビアではなくて常識的な内容が多くなります。
ハコでの一番ヤバい場所は?
ライヴが始まってお目当てのアーティストがステージに登場すると、その瞬間に観客
は近づこうとして前へ一気に押しよせます。これは慣れてないとなかなかに怖い
のですが、この出演者が出てきた時の瞬間的な圧縮はハコではさけられないことです。
一瞬でガーッと移動するので、一緒にライブに来ていた相方さんとはぐれたりも
します。開演後は周りから強く押されてせまい場所にずっと押し込められてるような
状態になります。それが苦痛でイヤな人は横(わき)や後ろへ移動して下さい。
ライブハウスでは一般に最前列の中央付近でヴォーカルがいるところに一番多く人が
集まろうとします。つまり、そこが周りから最も強く押されて「圧縮」がきつくて
危険な場所となります。大抵のグループ(バンド)ではボーカルが人気を独占してる
ために、最前ドセン(最前列の中央でど真ん中)の位置を目指して争奪戦が起こる
ことになります。そうすると、圧縮がきついので最前ドセンは地獄なのか?と質問を
頂いたことがあります。確かに最もギューギューに混んでいてせまくてきつい面も
あります。でも最前列の位置なので柵(バー)につかまっていて無理にふん張らない
で上手く圧縮の波をかわせれば、逆に言えば周りの人の動きに流されてただよって
転倒することなどを防げるので、最前ドセンはむしろ楽に観れるところでもあります。
そして周りの人の影響を受けながら、観ていて一番きついのは最前のエリアで、
最前列の後ろの2列目から5列目、そして10列目くらいにかけてのゾーンです。この辺
ではつかまれる柵が無いので人の波に押されて流動的に位置が変わります。周りの
人はスキがあれば割り込んで前へ中央へ行こうと狙ってる感じの経験者が多いです。
前後と左右からガンガンに押されて、頭や背中などに人の腕や手がぶつかります。
髪型のマナーの記事 で説明されている安全な髪型にしていない人は、髪をつかまれて
引っぱられたりして痛くて危険です。足を踏んだり踏まれたりもよく起こります。
例えば、背が低くて箱でのライヴの経験があまり無い方は、最前エリアに来ると混雑
の中で人酔いをして酸欠や貧血、脱水症状などの状態になったりします。従って、
最前ドセンを含めて最前ゾーンで無事に生き残れる人は、それなりに経験値に自信が
あって、体調の面でも自己管理できる強者に限られることを知っておいて下さい。
最前のスペースでは押されたり割り込まれることや人の手がぶつかったり、髪を引っ
ぱられて抜けたり、足を踏まれたりされても、決してキレてはダメです。そこは
それらの出来事が当然のようにいつも起こる場所だからです。つまり、以上の内容を
全て理解して受け入れられて、覚悟をした上で前方を望む人だけが行くべきです。
最初にゲットした場所から終演後までにほとんど動かないで済むライブもありますが、
強く圧縮して流されたり、人を持ち上げてダイバーが発生してダイブが起きたり、
人が押しよせてきてモッシュが生じる時もあります。人気があって混んでいるライヴ
では登場シーンの圧縮で気づいたら3~5mも前へ移動してたりするのも普通です。
ダイバーが出てきた時に慣れてないと女性であっても頭や顔を蹴られたりして、足が
鼻骨にクリーンヒットして骨折して大ケガをした事件なども過去にはありました。
特に経験や体力、体格、体調などで自信がない方(女性を含めて)は最前ドセンから
左右に離れて、下手や上手の横(わき)で観ている方が安全な場面が多いです。
それから下記 ↓ の画像のように、会場フロアの後ろの方に柵があって、そこに段差
があって1段、足元が高くなっている場合があります。そのようなハコではバーの
あたりにいて公演を観るとスペース的にゆとりがあります。因みに柵に後ろから手を
かけて観るのも楽だし、バーの前にいてよりかかってると後ろから押されることが
無くて安全です。ただ、まれにですが逆圧縮(前方が空いていて、人の流れが後方に
向いてしまって人の移動で後ろがゲキ混みする現象)もあるので注意して下さい。
あと一般に前の方の戦場エリアに来ると(身長がある人のケースですが)人の腕や頭
の間から推しのメンバーをのぞき見る感じになってしまいます。身長的に苦しい
方の場合には、ライブの間ずっとほとんど何も見えなかった.. orz という展開も普通
にあり得ます。つまり前へ頑張って攻めて行ったからと言っても、常にクリアに
メンバーが見えているわけではないです。その意味では後ろの方のポジションにいて
メガネやコンタクトを使ってゆったりと穏やかに観てる方がずっとよく見えます。
前方に行けば近くでアーティストの顔を観れるけど、でも見えない瞬間も多く、後方
にいると遠くはなるけどステージの全体がクッキリと常に観れるという感じです。
足元が1段高くなっている柵のところで、バーの後ろにいて最前列のポジションだと、
前の方のグシャグシャなスペースよりもずっとよく見られるメリットがあります。
あと、もう少し踏み込んで言うと、前の方の混雑してる戦闘ゾーンはワチャワチャと
混んでいて押しくらまんじゅうを含めて楽しめる人たち用の場所でもあります。
汗をかいた素肌が、知らない人同士で触れ合うのがイヤだとか、体臭などが気になる
とか、押されたり踏まれたりするとムッキーって怒っちゃう人には不向きです。
さらに、酸欠などで体調が悪くなって倒れてしまったりすると、周りの人たちに迷惑
をかけてしまいます。前へ行って暴れたい時には体調管理に注意をして下さい。
ライヴハウスで前の方へ攻めて行きたい場合には
- 最前列にいる時に出演者にはみだりに触れない
- 多少のことでは怒らないテンションを持続する
- ミスで迷惑をかけたら相手にすぐに謝罪をする
- 体調の管理の点で周りに配慮して無理をしない
- 周囲に困っている人がもしいたら助けてあげる
などに注意して、マナーとして心がけて下さい。
場所取りをしたい時の注意点
ライブハウスでの場所取りには細かいマナーが存在します。まず前方のエリアで荷物
を足元に置いておくと場所取りになると思ってる初心者さんがいます。でもそれは
誤解です。ハコでは一旦、その場所を離れたらそこにいる権利を失うと考えて下さい。
つまり、あなたの持ち物をどかされて(スミの方へ動かされたりして)他の人が
そのスペースに入ってきてしまうのは常識と言えます。あなたがそれを知らないで、
場所取りをしたからもう安心だとか思ってトイレや、ドリンクの交換などをしに
行って帰ってきてみると、ほぼ確実にそのゾーンはとられています。しかし、それは
その場所を奪った相手が悪いのではなく、知らないで荷物を置いておいたあなた
の方に落ち度があります。箱はそういう世界なのだと最初に理解しておいて下さい。
特にぼっちで参加した場合のいわゆる場所取りの行為は、ハコでは通用しません。
人と一緒に2人以上で箱に行ったケースでは、1人が会場のフロアから出ている間に、
他の人が場所を守ってることができて、その行為は普通にアリで問題は無いです。
入場後にお手洗いに行ってると、その間に他の観客に前の方のポジションを奪われて
しまいます。チケットの整理番号が早い時には、ライヴハウスに来る前に最寄りの
駅などで済ませてくると良いです。そして 持ち物検査の記事 で説明されてるように
入場した後にハコの場内ロッカーに荷物をあずけていると、その分だけ遅れます。
例えば、チケットの整番が早くてその日のライブでは絶対に最前列のどこかをゲット
したいと気合いを入れている時には、場外や駅などのロッカーを利用すべきです。
開演前に飲み物の交換をしていても同じです。また公演前にお茶やビールなどを飲む
と利尿作用でトイレが近くなってしまうので、そのことにも注意をして下さい。
横(わき)や後ろの方のエリアなら比較的に空いていることがあるので、例えば会社
帰りのカバンなどを置いておいて少し場所取りをするのが可能な場面もあります。
でも混雑をさけられないようなはげしめのライヴで、箱の前方のゾーンで場所取りを
することはマナー的にダメです。そして周りとの接触があるのでまず不可能です。
トイレや飲料、ロッカーなどは入場の前に済ませておきましょう。お友達などの人と
合流するのはスタンバイした後はやめて、終演後に空いている場所ですべきです。
余談ですが、ライブハウスやホールではせまいのでアリーナなどと比べると音が近い
です。スピーカーの前の位置にいたりすると爆音で耳をやられてしまう可能性が
あります。特にライヴハウスでは聴覚に異常を生じて障害が残ったりせずに、ずっと
健康で音楽を楽しんでいけるようにコンサート用の専用の耳栓を着用しましょう。
演奏中に地蔵をするのは NG
これは上記の場所取りと関係するマナーです。例えば、フェスなどで複数のグループ
が出演する機会があって、YUKI さんが歌っている時に、GLAY の出番がその後で、
グレイのファンが場所取りを目的として倉持有希さんの時に最前列などを集団で独占
してしまって、盛り上がりもしないで腕組みをしてしらけながら棒立ちをしてたり
する状態を、磯谷有希さんのファン的には失礼なので皮肉を込めて『 GLAY 地蔵 』
と言います。地蔵をしないのは複数のアーティストが出演するライヴでは最低限の
マナーですのでやめましょう。前の出演者の演奏が終わってからダッシュして前の方
へつめて好きな場所をゲットするのであれば周りに迷惑にならないので OK です。
長くなりましたので公演中の他のマナーについては以下の記事で続けて説明します。